小骨の欠片

まめかんの日常。

今さらだけど全力でおすすめしたい「うたの☆プリンスさまっ♪」楽曲集

 ずっと手を出そうか迷い続けていた「うたの☆プリンスさまっ♪」ことうたプリ。数か月前に始まったうたプリTwitterの素晴らしさに後押しされてゲームを買い、アニメを見て、楽曲を集め……とじわじわ深みにはまりつつあります笑
 キャラクターやストーリーもですが、誰もがそろえて口にするように、やっぱり歌が良いです。楽曲が好きなあまり、本編が終わる前に音ゲーのMUSICとMUSIC2をやってしまった邪道っぷり。でも、そのくらい楽曲が素敵なんですよ!
 年末にうたプリアイドルソングをまとめてiTunesに入れて聞いていた盛り上がりのまま、うたプリ楽曲を勝手におすすめさせていただこうかと思います。劇団シャイニング関連は特に触れていません。ハマりたてなのに無駄に語ってますので、程ほどに飛ばしていただければと思います。笑

※キャラクターについての説明は飛ばしますので、よろしければ下記のリンクあたりをご参照ください。
うたの☆プリンスさまっ♪ - Wikipedia
キャラクター紹介
キャラクターボイスサンプル


うたプリ楽曲のほとんどは公式HPで視聴できますので、よかったらいろいろ聴いてみてください♪
http://www.utapri.com/cd/


☆ソロ楽曲

★「Over the rainbow」一十木音也(CV.寺島拓篤)

視聴→うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000% アイドルソング 一十木音也|ブロッコリーCD

 とにかく明るくてまっすぐなムードメーカーというイメージの音也くん。いつもは本人のキャラクターと重なるような前向きな楽曲を得意とするのですが、この曲には少し陰のある雰囲気が漂っています。
 自分の過去と向き合ったうえで、太陽のようなアイドルになりたいと真摯に誓う決意の曲であり、いつものパッと人を引き付ける明るくてあたたかい歌の中に、大人びた強さが感じられるような気がします。少年から青年に変わっていく彼を切り取った歌は、いつ聞いてもグッときます。
 最後のサビがメジャーコードに変わっていることで、音也くんにきっと明るい幸せな未来があるんじゃないか、そう思えるあたたかさい余韻も魅力だと思います。

★「Sanctuary」聖川真斗(CV.鈴村健一)

[asin:B00CRUWAK4:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000% アイドルソング 聖川真斗|ブロッコリーCD
 真斗と言えば、歌詞が特徴的だったり曲が演歌だったりと、何かと個性的な楽曲を担当することが多いキャラクターです。個性的な楽曲を自分のものにしてしまう真斗はとても魅力的ですが、私はあえてこの楽曲を推します。
 真斗のマジメで純なところも、愚直ゆえの強さもストレートに伝わってくるミディアムテンポの楽曲ですし、鈴村さんの歌とも非常に相性がいいように感じました。歌詞で恥ずかしいくらい詩的な表現を重ねていくのもロマンチストな真斗らしくて、なんだか可愛い人だなぁなんて思ってしまいます。

★「Top Star Revolution」四ノ宮那月(CV.谷山紀章)

[asin:B00C4PLIB4:detail]
視聴→
うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000% アイドルソング 四ノ宮那月|ブロッコリーCD
 那月(砂月)はアップテンポだったり歌い上げるかっこいい曲が多くてどれもお気に入りです。特にこれは那月と砂月が混ざり合ったような不思議なバランスがあるというか、強さも繊細さも矛盾せずに持っているので聞き込むほど素敵な楽曲だと感じます。

一番星になるから見ていて Ah… my Princess
絡まる右手と左手の熱く伝わるぬくもり込めて
「僕は唄う」永遠に

1番のサビでは那月の強さ、決意がひしひしと伝わってくる反面、別の部分では砂月の優しさが表れているような、今までの2人のイメージと真逆の一面が引き出されているような曲な気もします。普段はほのぼのした那月だからこそ、こういうピリッとした一面を歌う姿が一層魅力的にうつります。あとものすごく歌が上手いw

★「七色のコンパス」一ノ瀬トキヤ(CV.宮野真守)

視聴→うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000% アイドルソング 一ノ瀬トキヤ|ブロッコリーCD
 トキヤ楽曲はどれも好きなのですが、特に「七色のコンパス」「CRYSTAL TIME」で悩みましたが、やっぱり原点の「七色のコンパス」を。どちらも応援歌的な側面が強い楽曲ですね。ラブソングではレンくんと一緒で徹底してロマンチックな世界観を崩さないトキヤですが、こういう楽曲の中にはごく普通の青年の等身大の内面や、彼の柔らかい部分が出ているような気がしてまたグッときます。
 強く鼓舞するタイプの応援歌ではないですが、はるちゃんがトキヤの曲に助けられたように、自分に自信がないとき、迷っている時に、痛みや弱さに優しく寄り添ってくれるのが彼の楽曲の魅力かなぁと思っています。あと、宮野さんが得意の高音とビブラートを活かして気持ちよさそうに歌っているので、うっとり聞き惚れちゃいます。笑

★「オレンジラプソディ」神宮寺レン(CV.諏訪部順一)

[asin:B00D0Z6Q7I:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000% アイドルソング 神宮寺レン|ブロッコリーCD
 レンくんの楽曲は即決でした。ラテン色の強い他の楽曲もイメージはばっちりあっていたのですが、程よく抜け感のあるジャズ調はレンくん余裕から生まれる色気や大人びたイメージをうまく引き出していたなと思います。あとは歌いだしの印象的なアカペラ!

Hey Lady… 聴こえるかい
吐息も伝わるくらい 最高な夢へご招待

 歌詞を見るとわかると思うんですけど、歌いだしだけで一気にレンくんの作り上げた世界観に入り込めるようになっているし、実際に入り込めてしまう引力がすごい。
 等身大のアイドルと重ねて聞けるアイドルソングももちろん好きなんですが、レンくんのようにフィクションの世界で夢を見せてくれるようなアイドル楽曲も大好物なのでむちゃくちゃツボでした。セクシーだけど下品じゃないリップ音が入っているあたりも、歌詞の感じも、徹頭徹尾神宮寺レン楽曲なのがさすが!最初にアカペラで歌っていたメロディーを、最後にもう一度、今度はバックミュージックに乗せて歌う部分がとても好きです。

★「Changing Our Song!」来栖翔(CV.下野紘)

視聴→うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE1000% アイドルソング 来栖 翔|ブロッコリーCD
 翔くんの楽曲は下野さんのライブ映像で聴いたほうが絶対に魅力が伝わると思うのですが、楽曲単体で選ぶならこれかな。ライブ映像の振りを翔くんが踊っているのを想像するとさらにきゅんとしますが笑、なによりも歌詞がいい曲だと思います。
 翔くんは一歩ずつ、堅実に積み上げていくことのできる努力家タイプのアイドルだと思うのですが、自分の才能、魅力や方向性に悩んだ末に、等身大を愛そうよ、自分で少しずつ進んでいけばいいよね、というメッセージに行きつくというのが翔くんの生き様としても、翔くんの楽曲としても完璧じゃないかなと。
 翔くんは翔くんの背中にファンが勇気をもらえるアイドルだなぁと改めて実感できる楽曲。

★「星のファンタジア」愛島セシル(CV.鳥海浩輔)

[asin:B00D9E0JYG:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVE2000% アイドルソング 愛島セシル|ブロッコリーCD
 ディ○ニーソングとよく言われるセシル楽曲ですが、これもやはりファンタジック。
 アニメの挿入歌として使われ、歌詞も含めてミュージカルに作られたような楽曲です。
 セシルのやわらかい声と華やかなサウンドがちょっぴり浮世離れした世界へ連れて行ってくれます。
 きらきら、ふわふわ、シャラシャラしている音を聞いているだけでなんだかとっても幸せな気持ちになれます。

★「溺愛テンプテーション」寿嶺二(CV.森久保祥太郎)

[asin:B00C4PKEOQ:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪アイドルソング 嶺二&藍|ブロッコリーCD
 うたプリの3枚目キャラをひた走る嶺二はキャラクター通りの80年代思い出させるようなちょっぴりレトロなアップチューン。歌詞がまた個性的です。

ア・チ・チ!マジで×3胸がズキュンさ
永遠に離さない 溺愛テンプテーション

 これは1番のサビですがそのあとも「アバヨ!」「マブな×3」など、時代を間違えたかのような狙いまくった歌詞の数々。
 普通なら笑って終わってしまいそうなネタソング枠・・・なはずですが、気づくとなぜかリピートの手が止まらないうえになぜか寿嶺二が気になってくるという恐ろしいスルメ曲に仕上がっていますす。
こういう少しトンチキな要素がある曲は、そもそもスキル面のクオリティーが高いとか、ファンも面白がってくれるに違いない、という実力とファンへの信頼がないとなかなかリリースできないだろうと思うんですよ。そこに先輩アイドルとしての余裕と意地を感じます。
 とはいえ、本気でネタに振り切らないのが嶺二のズルいところ。しっかり聞くと聴いている人をきゅんとさせてくれるような歌詞になっています。
 来年のシャイニング事務所のカウントダウンコンサートでは、後輩アイドルたちがこの曲を楽しくカバーしてるでしょうし、なんならカウコンの定番として末永く歌い継がれていくに楽曲に育つに違いないと思っていいます(もちろんすべて妄想ですが)。

★「Winter Blossom」美風藍(CV.蒼井翔太)

[asin:B00C4PKF4A:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪アイドルソング 嶺二&藍|ブロッコリーCD
 うたプリにしては珍しく?ド直球のミディアムバラード。
 王道すぎて普通の人が歌ったらそこまで面白くないかも?とも思いますが、美風藍さんの声にはこのくらい王道をぶつけるくらいがちょうど良いです。
 一瞬女性?と思うくらい高音のキーと透き通った歌唱、それにピアノの情感豊かな伴奏が合わさって最高に儚いバラードに仕上がっています。
 さらには歌詞も秀逸。藍ちゃんが彼女と同じ感情をくださいと願うのにもぐっときますし、絶対に今日を忘れないから、Bye Bye My dear、と優しく歌われるとぎゅっと胸を締め付けられます。


☆デュエットソング

★「ROULETTE」一十木音也&一ノ瀬トキヤ

[asin:B004H9PF32:detail]
視聴→デュエットCD音也&トキヤ
 この曲を嫌いなアイドルヲタはきっといないでしょう。と断言してしまうくらい、最高のシンメ曲!
 うたプリはどこもコンビな2人だと思っているのですが、この曲は完全にシンメです。たぎる。
 Aメロからサビまで細かく掛け合いをしつつ、最後はユニゾンで決めるうたプリデュエットらしい歌割りもいい仕事をしています。
 1番サビの歌詞が“Rivals song”、2番のサビが“My dear friends”となっているのも最高。
 そしてラストのサビがまたずるい。たまらないですね。

未来をRaise 回り出すRoulette game 赤と黒どっちを選ぶ?
認める 絆でもやっぱ
負けられないRivals song

 たまらん!!!

★「GO!×2ジェットコースター」四ノ宮那月&来栖翔

[asin:B0047XL3DE:detail]
視聴→デュエットCD那月&翔
 セリフなんかもたっぷり入っていてかなりアニソン色が強い楽曲です。アイドルソングとして聞くと少し異色ですが、キャラソンとしてはかなりの正統派かもしれないです。2人のキャラクターだったり関係性がよく出ているのが楽曲です。 
 この2人は本気で相容れなそうな声質なのですが、楽曲の妙なのか、世界観の妙なのか、うまく成立しているんですよね。
 飛び道具的に可愛らしくてメルヘンな楽曲の世界観を無理なく成立させる翔くんと、楽曲全体をきちっと支えつつ遊びを入れる那月。2人の息の合ったコンビっぷりが楽しくて、思わず頬が緩んでしまいます。

★「NorthWind and SunShine」カミュ(前野智昭)&愛島セシル

視聴→うたの☆プリンスさまっ♪ Debut ユニットドラマCD カミュ&セシル|ブロッコリーCD
 カミュ&セシルで北風と太陽というものすごく直球な構図がいいですね。主張がはっきりしている2人のデュエットはとにかく相容れない。
 と見えて偶然のように息がぴったり合う場面がやってくるのがにくい構成です。
 サビでもそれぞれ違う歌詞を違うメロディに乗せて歌っているはずなのに、きちんとハーモニーは感じられるんですよね。楽曲と彼らのストーリーが合わさってさらに深みを増していく面白い楽曲。

★「Baby!My strawberry!」カミュ&神宮寺レン

[asin:B00C4PKJVO:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪ シャッフルユニットCD カミュ&レン|ブロッコリーCD
 デュエット曲のイチオシです。カミュとレンくんは二人とも低音が得意でアダルトな雰囲気を持っているからか、キーが低めで吐息なんかもうまく活用している色気たっぷりな楽曲に仕上がっています。
 歌詞はちょっと狙い過ぎている感も否めないけれど笑、硬く冷ややかなカミュ、やわらかくてあたたかなレンくんと、似ているようでかなり違う声の対比も魅力。
 2人は声の相性はいいけれど声質は違うので、ユニゾンでもハモでも掛け合いでも個性がにじみ出る感じがしてぴったりな組み合わせだなと思います。あとレンくんの下ハモがいい仕事しています。

★「Still Still Still」四ノ宮那月&一ノ瀬トキヤ

[asin:B00C4PLN9G:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪ シャッフルユニットCD 那月&トキヤ|ブロッコリーCD
 安心と信頼の那月&トキヤのデュエット。誰もが確信した通り完成度はものすごく高い反面、曲も歌もきちんとしすぎて隙がないのがアイドルソングとして唯一惜しい点かもしれません。笑
 ソロで聞くと個性が強いように感じる2人の歌ですが、いざ合わせてみるとまるで喧嘩しないんですよね。ユニゾンもハモもどちらも美しく、とにかく調和が心地よい、心洗われるようなデュエットです。
 歌詞がまたちょっぴり大人。うたプリにしては(たぶん)珍しい失恋ソングです。去って行ってしまう彼女との春夏秋冬を丁寧に思いだしながら、あの鮮やかな四季を永遠にとどめておきたい、時が止まればいいのにと願う主人公。そんな主人公の心境とはうらはらに、さくらが新しい春を連れてくる切なくも美しい情景が広がります。


☆ユニット曲

★「情熱SERENADE」Sクラス(一ノ瀬トキヤ&神宮寺レン&来栖翔

[asin:B00C4PL558:detail]
うたの☆プリンスさまっ♪ うたの☆プリンスさまっ♪SSディスク|ブロッコリーCD
 ソロだとやや強すぎる翔くんの声質がうまく活かされている楽曲。またもやレンくんの下ハモが大活躍。駆け出しアイドルの3人が、あこがれのステージに向かって君とふたりで駆け抜けていこうと歌う、王道感が似合う3人です。

★「Dream more than love」黒崎蘭丸(CV.鈴木達央)&聖川真斗&神宮寺レン

[asin:B00C4TQ4SC:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪ Debut ユニットドラマCD 蘭丸&真斗&レン|ブロッコリーCD
 彼ららしいロックなナンバー。蘭丸は専門分野なのでもちろんのこと、後輩2人も器用なだけに、ロックを割り振られても必要以上に気負うことなく男らしく歌い上げているのもさすが。
 レンくんと真斗(というか鈴村さん)の声質の似通い方は二人のデュエット曲「DOUBLE WISH」でもよくわかるのですが、ここに蘭丸が入るとさらに音の厚みが出て気持ち良いですね。
 3人とも個性を出すことはもちろん、調和も得意な方たちなので、サビになると蘭丸&真斗で主旋律、レンくんハモでキレイになじみます。




☆グループ曲

◆「QUARTET★NIGHT」QUARTET★NIGHT(寿嶺二黒崎蘭丸美風藍カミュ)

[asin:B00C4PL47W:detail]
視聴→うたの☆プリンスさま♪シャッフルユニットプロジェクト
 先輩4人によるグループ曲。この曲はほんと良いです。
ST☆RISHがフレッシュさと調和が魅力なら、QUARTET★NIGHTのグループ曲はちょっぴり大人で個性が強いのが魅力。個人パートの歌詞もそれぞのキャラクター全開ですし。
 サビの「カルテットNight」は「カ/ル/テ/ット/Night(4人)」とカルテットを4人でリレーするものすごく細かい歌割りなのですが、たった1文字の中にもそれぞれの個性を出してくる先輩はさすがベテランの貫録と言えるでしょう(ちなみに私は2番の「カルテットNight」が好きです)。
 そのくらい全力で個性をぶつけていて、ユニゾンでも4人の声が聞こえるのになぜかうまくまとまっているという絶妙すぎるバランスが本当にズルい!

◆「ポワゾンKiss」QUARTET★NIGHT(寿嶺二黒崎蘭丸美風藍カミュ)

 こちらも先輩のグループ曲。私がうたプリ楽曲の中で一番好きな曲です。やっぱり少しアダルトな曲調で、吐息なんかもうまく使われています。
 ソロパートは嶺二→蘭丸→藍ちゃん→カミュとリレーしていくことが多いのですが、繋がりが良い順番で歌割りがされているのでなんだかんだまとまりもありますし、ソロが多いだけに4人の歌唱・声質の魅力がたっぷり伝わってきます。あとサビの構成が贅沢ですね。ユニゾン、ハモり、藍ちゃんのフェイクとこれでもかと詰め込んであります。
 個人的な聞きどころはやっぱり嶺二パートかなぁ。
 ちょっとこの人の歌はズルい!特に「教えたままに ねぇ早く」とかさ……。寿嶺二恐ろしすぎる!

☆「Welcome to UTA☆PRI world!!」ST☆RISH(一十木音也&聖川真斗&四ノ宮那月&一ノ瀬トキヤ&神宮寺レン&来栖翔)

[asin:B00C4TQGTE:detail]
視聴→うたの☆プリンスさまっ♪サウンドトラック サウンドの☆プリンスさまっ♪| ブロッコリーCD|ブロッコリーCD
 うたプリ全体のテーマソングと言っていいと思います。

どんなときだって We want you
側にいてあげる Forever
俺たちは君への愛を歌う

時に涙が溢れ出し
一人じゃやり切れない夜もある
そんな時は思い出してよ
僕らでよければ歌うから

 イントロからテンションがあがるキラキラしたメロディーに、こんな歌詞がのっかってくるので、うたプリの魅力をたった一曲で端的に伝えていてワクワクします。

さあ今ここに始まる キスよりすごい音楽達

 サビでこのフレーズを聞くたびに、素敵な世界観だなぁと改めて感じます。

☆「未来地図」ST☆RISH(一十木音也&聖川真斗&四ノ宮那月&一ノ瀬トキヤ&神宮寺レン&来栖翔)

未来地図

未来地図

「マジLOVE1000%」のカップリング曲です。文句なしの名曲。歌割りが細かくて複雑!歌い手によってコロコロとイメージが変わるのも聞きどころかもしれません。これまた個性的な6人ですが、全員のユニゾンはすっごくきれい。サビの歌詞を見ると分かる通り、ミディアムテンポのあたたかい応援歌に仕上がっています。

「一人じゃないからね」僕らが包んであげる
守らせてありのままの君を

 こんな風に衒いなく歌うST☆RISHは本当に素敵なアイドルだと思います。
 うたプリのキャラは、それぞれにいろんなも痛みや弱さを抱えて思い悩んだことがあるからか、とにかく孤独に敏感。

一人じゃない
一人じゃない
君は一人じゃないから……

 俺たちがそばにいるから大丈夫だよ、とたたみかけてくるラストにまたぐっときます。
 あと、この曲の音也パートは気持ちをさらっとすくい上げてくれるような軽やかさがあって、とっても素敵だなと思います。
 もう一曲、未来地図と同じ位置づけで「マジLOVE2000%」のカップリング曲「夢追人へのSymphony」もおすすめです。

夢追人へのSymphony

夢追人へのSymphony

 こちらはセシルが加わって甘さと優しさが増しているし、真斗とレンくんパートがいいアクセントになってます。

☆「マジLOVE1000%」ST☆RISH(一十木音也&聖川真斗&四ノ宮那月&一ノ瀬トキヤ&神宮寺レン&来栖翔)

マジLOVE1000%

マジLOVE1000%

☆「マジLOVE2000%」ST☆RISH(一十木音也&聖川真斗&四ノ宮那月&一ノ瀬トキヤ&神宮寺レン&来栖翔&愛島セシル)

マジLOVE2000%

マジLOVE2000%

 最後はやはりこの2曲で。特に「マジLOVE1000%」はうたプリを広く知らしめたうたプリの代表曲と言えるように思います。私は前作よりもさらっと聞けて多幸感にあふれた「マジLOVE2000%」が好きです。
 どちらもST☆RISHのフレッシュさや勢い、きらめきをたっぷり感じられるような、自然と笑顔がこぼれる楽しい楽曲です。
 最近のアイドルソングはジャンルも方向性も本当にすそ野が広く、アイドルソングとくくってしまうのと雑すぎるくらい多種多様だと思うのですが、シャイニング事務所の中でも王道を行くST☆RISHにはこの曲のように聞くとHAPPYな気持ちになれるアイドルソングをずっと歌い続けてほしいなぁなんて思います。


※おまけ
 今のところ配信がなく、音源を手に入れられるとしたらDVD特典に限られるため泣く泣く外したのですが、突如あらわれたST☆RISHのライバルHE★VENS(鳳瑛一(CV.緑川光)&皇綺羅(CV.小野大輔)&帝ナギ(CV.代永翼))の歌うHE★VENS GATE」はぜひとも聞いてみてほしいなぁと。インパクトはもちろんですが、このキャッチーさ、中毒性の高さは素晴らしいです。


おわりに

というわけで、私が勝手におすすめしたい「うたの☆プリンスさまっ♪」楽曲は以下の通りです。

☆ソロ曲

  • Over the rainbow」一十木音也
  • 「Sanctuary」聖川真斗
  • 「Top Star Revolution」四ノ宮那月
  • 「オレンジラプソディ」神宮寺レン
  • 「Changing Our Song!」来栖翔
  • 「七色のコンパス」一ノ瀬トキヤ
  • 「星のファンタジア」愛島セシル
  • 「Winter Blossom」美風藍
  • 「溺愛テンプテーション」寿嶺二

☆デュエット&ユニット曲

  • 「ROULETTE」一十木音也&一ノ瀬トキヤ
  • 「GO!×2ジェットコースター」四ノ宮那月&来栖翔
  • 「Baby!My strawberry!」カミュ&神宮寺レン
  • 「Still Still Still」四ノ宮那月&一ノ瀬トキヤ
  • 「情熱SERENADE」Sクラス(一ノ瀬トキヤ&神宮寺レンくん&来栖翔)
  • 「Dream more than love」黒崎蘭丸&聖川真斗&神宮寺レン

☆グループ曲

  • 「QUARTET★NIGHT」QUARTET★NIGHT
  • 「ポワゾンKiss」QUARTET★NIGHT
  • 「Welcome to UTA☆PRI world!!」ST☆RISH(6人)
  • 「未来地図」ST☆RISH(6人)
  • 「マジLOVE1000%」ST☆RISH(6人)
  • 「マジLOVE2000%」ST☆RISH(7人)


 相当削ったつもりが計20曲程になっていました……。ここまで長々と書いてきましたが、これでもうたプリ楽曲全体から見ればほんの一部です。
 70曲近くリリースされているにも関わらず、どのキャラのどの曲を聞いても外れがないのがうたプリ楽曲の素晴らしいところです。あと、グループ曲と個人のソロ曲の歌詞がリンクしていたりと、合わせて聞くと全体がゆるくつながっているのも面白いです。A面だけでなく、C/Wにも素敵な曲がたくさんありますので、視聴等でいろいろ聞いてお気に入りの楽曲を見つけていただけたらと思います。
 最近また楽曲が増えているので、きっとお気に入りの曲が見つかりますよ♪

 あと、もしも、うたプリ楽曲の音源を揃えようと思われた方は、iTunesamazonのMP3ダウンロードを併用しつつそろえるのがいいかなぁと思います。ドラマCDなしで曲だけ買うこともできますし、一部、DVDやBDの特典になっていた楽曲なんかも買えます。
 そこまでがっつり集めなくてもいいかなぁという方や、全部一通り聞いてみたいかもという方には、MUSICとMUSIC2の購入をおすすめします。
 この2つはうたプリ楽曲で音ゲーができる一石二鳥のゲームです。一部未収録曲もありますが、今回ご紹介したものはほとんど入っていたと思います(もちろんゲーム版の音源はフルではないのでその点だけご注意を)。
 MUSICは全体的に寂しい作りなのでちょっとうーんなところもありますが、MUSIC2は前作からかなり改善が見られてやりこみ要素もモチベーションが上がる仕掛けもきちんとあるのでおすすめです。

 ハマりたてできちんと聞きこめていない楽曲もありますので、よろしければみなさんが好きな楽曲、おすすめポイントのポイントをTwitterやコメント等で教えて頂けると嬉しいです
 きっと私とまるで違う感想がたくさん聞けると思うので!お待ちしております♪

2013年現場まとめ

 とにかくこれを書かないことには年越しできない!のでやっつけですが一通り書きます。

*上半期(1月~6月)

3/8(金) 宝塚花組ベルサイユのばらーオスカルとアンドレ編-」東京宝塚劇場
3/16(土) プラチナデータ舞台挨拶生中継
3/27(水) 秦基博「HATA MOTOHIRO “Signed POP” TOUR 2013 」NHKホール

4/27(土) 宝塚花組オーシャンズ11東京宝塚劇場

5/3(金) 宝塚花組オーシャンズ11東京宝塚劇場


5/6(月) 腐男塾フリーライブ@池袋
5/11(土) Hey!Say!JUMP「全国へJUMPツアー2013」東京ドーム
5/12(日) Hey!Say!JUMP!「全国へJUMPツアー2013」東京ドーム
5/25(土) 増田貴久「ストレンジフルーツ」グローブ座

6/18(火) 坂本昌之「シルバースプーンに映る月」@グローブ座
6/20(木) 宝塚花組戦国BASARA真田幸村編-」@東急シアターオーブ
6/29(土) 嵐「嵐のワクワク学校」@東京ドーム

*下半期

7/7(日) 「黒バスカップ2013」夜の部@舞浜アンフィシアター
7/26(金) NEWS「NEWS LIVETOUR2013 NEWS MAKES YOU HAPPY! MAKES THE WORLD HAPPIER!」秩父宮ラグビー場
7/27(土) 「Sukimaswitch in Augusta Camp 2013」横浜赤レンガ倉庫

8/22(水) ジャニーズフィルムフェスタ@TDCホール
8/22(木) AKB48グループ「AKB48 2013年真夏のドームツアー~まだまだ、やらなきゃいけないことがある~」@東京ドーム
8/27(火) NEWS「NEWS LIVE TOUR 2013 NEWS MAKES YOU HAPPY! MAKES THE WORLD HAPPIER!」1部@名古屋ガイシホール

9/7(土) NEWS「NEWS 10th Anniversary」東京ドーム
9/9(月) 「DREAMBOYS JET」帝国劇場
9/19(木) 関西ジャニーズJr.&中山優馬「ANOTHER」日生劇場
9/28(土) 「ガールズアワード2013 AUTUMN/WINTER」国立代々木競技場

10/4(金) 宮野真守「MAMORU MIYANO SPECIAL LIVE 2013 ~TRAVELING!~」日本武道館
10/12(土) A.B.C-Z「ABC座2013ジャニーズ伝説」日生劇場
10/18(金) 劇団四季ウィキッド電通四季劇場 海

11/3(日) 泉谷しげる・miwa・ゆず他「ラジオが教えてくれた音楽コンサート」東京国際フォーラム
11/8(金) 関ジャニ∞関ジャニ∞ LIVETOUR2013 JUKE BOX」@東京ドーム
11/15(金) Kis-My-Ft-2「Kis-My-Fit2 SNOW DOMEの約束」@東京ドーム
11/16(土) スキマスイッチ「Sukimaswitch 10th Anniversary Arena Tour2013 “POPMAN'S WORLD」さいたまスーパーアリーナ
11/24(日) 小野大輔神谷浩史(DGS)「DearBoy祭」ライブビューイング

12/4(水) 中谷美紀他「ロスト・イン・ヨンカーズ」神奈川芸術劇場
12/21(土) 「Original Entertaiment Paradise 2013~ROCK ON!!!!~」両国国技館
12/25(水) PerfumePerfume 4th Tour in DOME 「LEVEL3」 」東京ドーム

計:ジャニーズ15/宝塚4/声優4/その他9

総括

去年はジャニーズ5公演とかだった気がするので、ジャニーズだけでも去年の3倍行ったのかな。
今年はかなり現場に行ったし、我ながら東京ドームによく通ったな~!と驚いてます。
機会とお金があれば行ってみたい現場はたくさんあったけど、手広く見る、が今年のテーマだったので、おおむね悔いはない2013年でした。

☆声優現場デビュー

今年、特筆すべき点は、やはり声優現場デビューかなと。
数としては4つなのでさほど多くないんですが、去年まで生で観たことのある声優さんなんて一人もいなかったのに、今年の下半期であっさり2桁行ったというw ちょっと経験値あがった!(はず)
黒バスのイベントに始まり、マモちゃんの武道館、DGSライブビューイング、おれパラまで一切はずれなし!声優現場楽しすぎる。
声優さんの現場はトークやアフレコなんかが多いですし、セットも比較的シンプル。それだけにご本人の手腕が試されるのが、声優現場じゃないかなと。一方、声優さんたちも異常にステージ慣れしていて、しゃべり一つで観客を自由自在にあやつっているわけですよ。実際行くと、いろんな意味でファンサービスのスキルが高すぎて鳥肌もの。
高校生の頃に「DearGirl~Stories~」で小野大輔さんのぬるいファンになってから、ご本人を実際に見るのまで5~6年ぐらい空いてるので、念願の……!という感じの現場デビューでもありました。小野Dは現場ごとにキャラクターというか役割を微妙に変える人なのですが、どれもずっと見てきた小野Dで、どの小野さんも好きだなぁとしみじみ思ったし、最高に癒されたし、ピンポイントファンサ(たぶん錯覚)に落とされました。あの威力はすごい。
あと、ブログにも書いたけども、宮野真守さんのライブはすごく素敵だったので、声優さんライブデビューはぜひともマモちゃんをおすすめしたい!
ってなわけで、来年はマモちゃんのライブ誰か一緒に行ってくださいw 来年は声優さん関連も輪を広げられたらいいな。

☆ジャニーズ関連

ジャニーズは完璧に事務所担でしたね~。そのくせ嵐コンに入れていない体たらくですが、どうしても今年のうちに見ておきたかったグループをつまみ食いできたので刺激も学びも多かったです。東京ドームの公演ばっかり入っていたので、グループごとのカラーやフェーズが感じられたような気がして楽しかったです。ジャニーズはほんと奥が深いです……!
嵐・NEWS以外で特に印象的だったのは、JUMPコン。
それまでJUMPは比較的内輪で閉じている印象が強く、いまいち踏み込む勇気がなかったのですが、今年のJUMPはシングル“Come on a my house”が象徴しているように、とにかくウェルカム!なイメージでした。
そんなオープンな空気に後押しされて足を運んだコンサートは、ゲストもいたし、私のように観客にも他担が多く入っていたと思うのですが、よっしゃ~誰だってどんと来い!って感じのたくましさと、そんな中JUMPを見せつけてやろうという気概が感じられてとにかく男らしかったです。
テーマがテーマなだけに、コンサート自体に強烈なメッセージはないのですが、キラキラとふわふわとかっこいい!が見事に混ざり合っている、ゆるぎない王道のジャニコンは本当に素晴らしい!とにかく多幸感に満ち溢れていて、すごく幸せな気持ちになれるコンサートでした。
あと、売れる準備万端で上昇気流をじりじり待っているような、そういうあの頃のJUMP特有の空気感なんかもすごくわくわくしました。
来年は今年以上の快進撃が始まるんじゃないかなと思っているので、コンサートに気軽に行くのも難しいかもしれませんが、JUMPコンはぜひまた行ってみたいです。
NEWSは、衝撃的だった昨年のコンサートに匹敵するほどクオリティーが高く、個人的には去年よりもすごくすごく好きなコンサートでした。まだまだ彼らが目標とするところまで遠いかもしれないけれど、一年かけて、4人全員が歌とダンスをしっかり磨いてきたことが本当にうれしい。10周年という節目の年ではありましたが、彼ら自身も通過点でしかないとシビアに語っているように、もっともっと素敵なステージを作ってくれるはず!と大いに期待が高まった一年でした。

☆舞台

舞台も比較的たくさん観ましたね〜!
私がドハマりしたのは宝塚花組の「オーシャンズ11」。一回見て、速攻2回目のチケット取ったくらい宝塚のきらめきが詰まってました。宝塚デビューする人にぜひ見てほしい演目だったなぁと。この公演で花組が大好きになったので、トップスターの卒業は寂しすぎます。まだあの時の花組を見ていたいよ~!
あと、もう一つ印象的だったのは、劇団四季の「ウィキッド」。「Defying Gravity」を聞きたいというただ一点で行ったのですが、テーマも構成も歌も、本当に大好きな作品でした。終わってしまう前に一度観ていただきたいし、学生~大人の方までグッとくる作品じゃないかと思います。おすすめです。

☆その他

演出のトータルクオリティーの高さでぶっちぎっていったのはPerfumeの東京ドームかな。
衣装、演出、ダンス、照明……全部隙がなく、素晴らしく完成されていたコンサートでした。
今年は東京ドームを使ったコンサートをそこそこ見ただけに、より一層Perfumeの異質さを感じたライブでした。
東京ドームで公演するグループは、物理的に近づく工夫をすることが多いと思うのですが、Perfumeの場合は物理的な近さより演出が優先されていて、外周やバックステージを使う曲もかなり少なめ。
じゃあ、距離感を縮める工夫はどこにあるのかというと、MCなんですよね。MCがとにかく精神的に近い。MCが始まったとたん、会場中を一瞬で内輪にしてしまう、この空気感とバランスには感動しました。
さらに、アンコールの終わり方が最高!
観終わって思ったのは、あれはほとんどのジャニーズはきっとやらないだろうなということでした。ジャニコンがスタイリッシュになり切らない理由もそこにあるんだろうなぁと直感的に理解できた気がします。
どちらが良い、悪い、ではなくて、だから私は両方とも好きなんだなぁと思いました。



駆け足ですが、2013年はこんな感じでした。
来年は機会があれば声優現場に足を運びつつ、テニミュやらまだ覗けていない場所を観てみたいかな~。
基本的に、お誘いいただければなんでも行きますので、お詳しい方がいらっしゃいましたら手ほどきお願いします笑
ジャニは全部違って全部楽しかったのですが、今年ほど行ける気がしないので、チケットが取れる範囲でいろいろ観れたらいいかなと。
ほんと、2013年は現場が楽しくて幸せでした~!
来年も良い現場に巡り合えることを願って。

水城せとなさんの「失恋ショコラティエ」を読んだ

※ネタバレしてます。

第一巻、めくったとたんに目に飛び込んできたモノローグが、早くも重い。

もしも生まれ変われるなら
彼女の赤血球になりたい

あの皮膚の下をゆらゆら流れ続けて
彼女の体のすみずみまで旅をするんだ

 そう語る主人公、小動爽太が高校時代の先輩であるサエコさんに向ける執念は相当なものだ。
 高校時代に一目ぼれし、それからサエコさんに近づくために努力を重ね、二股をかけられても、フラれても、彼女が結婚しても、好きな気持ちには関係ないと恋心をじっくり煮つめている。
 彼女はチョコレートが大好きだ。だから、爽太は彼女に振り向いてもらいたい一心でチョコレート作りの腕を磨き、製菓学校を卒業した後はフランスに飛んで修行をする。日本に帰ってからも爽太の作るチョコレートは高く評価され、とうとう自分の店を持つことになる。


 爽太の原動力となったヒロイン・サエコさんはいったいどんな人なのか。
 さぞかし非の打ちどころのない素晴らしい女性なのかと思いきや、外見は至って普通(とはいえ十分可愛らしい)で、えっちしてないから付き合ってないよね?と言い放ち、イケメンをとっかえひっかえ渡り歩き、最終的に有名雑誌の副編集長と結婚したという小悪魔的魅力を持ったモテ女である。
 ヒロインでありながら、いかにも同性受けしなさそうなスペックを兼ね備えた彼女は、結婚後も思わせぶりな発言で爽太の心を揺さぶり続けるので、読者は気が気でない。


 そもそも、もし爽太の思いがめでたく成就し、彼女と結ばれたところで二人は幸せになれるのだろうか。
 彼らがどれだけ思いあったところで、結局は不倫関係にしか行き着かない。けれど、爽太はそんなことを物ともせず彼女を思い続けるのだ。

俺おかしいかな
・・・誰にもわかってもらえないかもしれないけど
これでも本当に好きなんだよ

向こうからこっちに寄ってくるように
いっぱい罠を仕掛けなきゃいけないんだよ
俺はもっと、悪い男にならなきゃいけないんだよ

 一般的な倫理観を簡単に飛び越え、振り向いてもらおうとする爽太は正しくないかもしれないけれど、とにかく強い。彼の思考は時に受け入れがたくも感じるけれど、理由は何であれ、ショコラティエとして貪欲に上を目指す姿がまばゆく輝いていることに変わりはなく、主人公としての魅力をぞんぶんに持っている。


 そういったサエコさんや爽太への反感、羨望、嫉妬……読者のなんとなく釈然としない思いを代弁してくれるのが、爽太の同僚、薫子さんだ。
 薫子さんは、爽太に片思い中の年上の女性。爽太にも、爽太のチョコレートにも魅せられている薫子さんだが、告白する勇気はなく、傷つかないくらいの距離で少し遠巻きに爽太の恋愛を眺めている。
 日々、爽太の思いの強さを見せつけられながら、なぜ爽太はサエコのことが好きなのだろう?普通の女なのに、きっと振り向くこともないのに、と繰り返し問い続ける。

 第一巻のラストで、薫子さんは爽太の恋心をこう語る。

なんかね
爽太くんがこんなに頑張ってることも
結局サエコさんのためなんだと思うと
悲しくなるよ
全部捧げられているみたいで
サエコなんて大した女じゃないのに

 そんな薫子さんの言葉に、同じく同僚のオリヴィエはこう返す。

ソータがサエコを好きになったことでこんなお店が出来たのなら
それはすごく価値のある恋愛だよ
僕は認めるよ
その恋の価値を、僕は認める


 爽太がサエコさんに向ける悶々とした思いはボウルの中に溶け込んで混ざり合っていく。行き過ぎた片思いは、爽太の手で美味しいチョコレートに変わることでようやく存在意義を認められる。

チョコレートの香りに包まれると
否応無く彼女のことが頭に浮かぶ
俺も煩悩の塊みたいな男子の一人だから
全身邪な野望で満ち満ちてるよ
神経を研ぎ澄ませてありったけの情熱を注いだ俺の分身みたいなショコラを
彼女の口に含ませたい

彼女の体の中に注ぎ込みたい
彼女の細胞のひとつひとつにまで染み込ませたい
そんな淫らな野心が
いつのまにかこんなところまで俺を連れてきたんだ
どうしようもないね

「どうしようもないね」

 そう思いながら、サエコさんのために作り続けた爽太のチョコレートは、たった一粒で食べた人の心を軽々とすくい上げていくのだ。

 最初の方で、サエコさんは同性受けしないヒロインだろう、と書いた。
 けれど、サエコさんに感情移入できない人であっても、サエコさんがチョコレートを口にするシーンには惹きつけられてしまうに違いない。
 サエコさんは嬉しいときにも、苦しいときにもチョコレートを食べる。

 夫と喧嘩をし、お風呂場で声を殺して泣いたサエコさんは、一粒のチョコレートを選んで、口に運ぶ。
 サエコさんが無防備にすがり、支えるのは、夫でも、友人でも、親でもなく、爽太の作ったチョコレートなのだ。チョコレートなら、誰にも分かってもらえない私の思いを受け止めてくれる。
 そんな声が聞こえてくるような数ページ。サエコさんは確かに私たちの中にいるのだと思った。


失恋ショコラティエ」には、主人公たちの他にもいくつかの恋愛が描かれているけれど、出てくる人たちは一様にどこか寂しい。
彼らの恋愛は孤独だ。想う相手はいるけれど、自分の心は自分だけにしかわからないと思っている。恋は相手に見せられるほど美しいものではないと知っている。だから、相手に感情をぶつけることに臆病で、理解してもらえるなんてことは期待すらしていない。諦めから始まった恋愛には、いつまでも孤独と駆け引き、疑心暗鬼が付きまとう。

 誰かといるのに、どこか寂しい登場人物たち。
 不幸なわけじゃない。客観的に見たら十分幸せなのかもしれない。
 けれど、寂しいのだ。
 寂しさをチョコレートで紛らわせ、ときには隣にいるだれかと刹那的に慰めあう。
永遠に独り相撲をしているような、言いようのないむなしさがこの物語には満ちている。

恋はアートじゃない。人生そのもの
過酷でドロドロに汚れるものだ

 そう、オリヴィエが言うように、お世辞にもキレイとは言い難くドロドロしている彼らの日常。

 だから、おもしろい、と言ってしまうにはこのマンガはやや苦すぎるかもしれないなぁと思う。

 恋をしたから幸せになれるわけじゃない。恋が実ったから幸せになれるわけじゃない。
 遠い昔、キラキラと輝いて見えた恋愛だって、すでに痛くてイタいものなのだと知ってしまっている。
 それを、何よりもきらめいていたはずの少女マンガで改めて突きつけられるのは思った以上に苦い。


 今のところ、彼らの話がどうやって着地するかは全く分からないけれど、せめて登場人物みんなに、寂しさを分かち合える人がいて欲しい。そんな風に願わずにいられない。


 ドロドロした片思いと艶めいたチョコレート。
 一見、相反するような描写が絡み合い、自然と重なりあっていくことで、より一層混沌が深まる不思議な構成。

 彼らの恋愛にぎゅっと胸を締め付けられたあとに、爽太の作る美味しそうなチョコレートが、どんな恋だって無駄じゃないと優しく受け止めてくれるもする。
 片思いだって、失恋したって、向き合えばどこかにたどり着けるのかもしれない。 
 共感できなかったはずの彼らの恋愛を読みながら、これまでゆっくりと風化させてきた美しくもない思い出を、そっと労わってもらったような気がした。

 苦くてほんの少し優しい。だから癖になる。このマンガはそんな魅力を持っているように思った。







 ちなみに、私は水城せとなさんの作品だったら「失恋ショコラティエ」よりも「窮鼠はチーズの夢を見る」の方がずっと好きでした。少女マンガレーベルだったので、ページめくってBLマンガだったことに最初は驚きしましたが、引き込まれて読み切ってしまいました。
 心情描写の細かさと切れ味、言葉選びの的確さといった持ち味も冴えていたし、巻数が少ないというのもあってか、テーマやメッセージが凝縮されていてグッときました。
 ただし、いろんな点で「失恋~」より描写は濃いめだったので苦手な方はご注意ください。

「窮鼠~」はなあなあで流されるままに生きてきた三十路男と、執念深く主人公に片思いし続けていたゲイの後輩との恋愛を描いたマンガ。
 うだうだと考えつつ、ぼんやり楽な方向に流されていく主人公にイライラする人も多そうですが、男と付き合うなんてことを考えたこともなかった主人公だけに煮え切らない態度が妙にリアル。主人公は冷静に考えるとずるずると不倫するわ浮気するわでかなり最低の男なんですが、それだけに「逆らえないから」と相手に責任を押し付けながら、男同士の深みにはまっていく感じもなるほどなぁ……と。
 後輩側が主導権を持っているのかと思いきや、後輩は主人公のことが大切すぎてどうしても強く出れなかったりと、二人の攻防はかなりスリリング。

 BLと言いつつも女性ががっつり出てきて恋愛するし、男女ともに性格が美化されすぎていないのもすごく好き(女の子は若干いい子すぎたけれど)。
「窮鼠~」も良かったけれど、続編&完結編の「俎上の鯉は二度跳ねる」の終盤の言葉選び、切れ味は最高。
 手放しで明るいわけじゃないけれど、別に暗いわけでもない。そういうさじ加減も好みでした。
 
「失恋~」を読もうと思って偶然読んだんですが、めっちゃよかった。初めてBLマンガ買ってもいいかな?って思うくらい良かった。とりあえずもう一回読んでみてから考えようかなぁと思ってます。

100均グッズを使って整理してる本棚をさらしてみる

こんにちは。絶賛大掃除中です。
本棚の整理がだいたい終わったよー!!!

基本的に物をためやすいタイプのオタクなので、片づけを始めると毎回大変なことになるんですよ……。
一通り終わって(というか飽きて)、疲れた反動でなぜかブログを書いてます。
久々にすっごい普通の日記です。

今の本棚

今の本棚は去年の冬に買いました。
ニトリのやつで、棚の幅をいろいろと動かせるものです。
終売直前くらいの古い型で、定価がトータル3~4万くらいだったかな?
古い型だったからか買った時は安くなってました。
イメージは下のリンクみたいなやつ。これに、上置きがついている感じで、トータル2mくらい。


本棚を選ぶまで

 本棚って選ぶのかなり難しいんですよねー。
 本棚を買うときに、図書館みたいにサッと取り出せる本棚が欲しい!と思ったんですけど、そういうオープン書棚のタイプはスペースを使うんですよ。当たり前なんですけど。
 私の場合、本棚におさめなければいけない冊数がかなり多いんですね。去年本棚買う前に数えたら本だけで650冊ありまして。内訳を詳しくみると文庫本にかなり偏っているんですが、新書もハードカバーもそこそこあるんですね。
 そんなわけで、棚が決まっている普通の本棚を買うと本棚内のスペースが余ってもったいなく、かといって、文庫専用の棚を買ってしまうと大きいサイズの本が入らなくなっちゃうし……とまあ悩みました。
 スペースが有効活用できるかな?と思いスライド式とかも検討したんですが、私の木工の腕だとしっかり組みたてられる気もしないし、手が届く値段のものだとレール部分がすぐ壊れるというレビューをちょくちょく見かけたので見送ることに。
  
 さんざん悩んだあげく行き着いたのが、さっきのリンクのもう一つ古いモデルとIKEAのBILLY。
 この二つに絞った理由は、床面積と容量を両立するために背が高いものにしようと思ったこと、安くて軽いと棚板が割れるというのを見て怖くなったので材質がそこそこちゃんとしていて割と長持ちしそうなこと、棚の高さがかなり自由に動かせるので手持ちの本に合わせた棚が作れそうだと思ったことの3点です。
 ニトリに決めた理由はあまり覚えていないのですが笑、棚が縦に3ブロックに分かれていて、BILLYよりも自由度が高そうだったのでこっちにしたんだと思います。
 ニトリは丸一年使い、とくに不具合は感じてないですが、持ちが悪いって話は結構聞きますねー。
 あと、大きい本棚を買うと組み立てるときが大変!私の腕が悪いのか、ところどころかみ合わなくて焦りました。
 ちなみに組み立ては、二人がかりじゃないと無理ですし、しかも男の人いないと相当きついので、頼むときは男手がある日にしたほうがいいです。動かせる棚は本当に自由すぎて求めている形に行き着くまでこれまた結構大変でしたw
 とはいえ、組み立てちゃうとかなり安定感がありますのでそれは良かったなぁと。ホコリもそんなに溜まりません。

 ちなみに、見送ったIKEAのBILLYは大きい本棚を求めている人のテッパン製品だし、評価も相当高いので安心感はあるかも?って感じです。組み立てはきっとそれなりに大変だと思います。
BILLYの場合、同じシリーズでもっと小さい本棚もありますし、自分好みにカスタマイズできるのも良さそうだなぁといまさら思ってます笑

イケア 通販 ikea IKEA BILLY 書棚 ホワイト

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価格:19,711円(税込、送料込)



本棚をさらす

 本棚を置いてある部屋が本棚で埋まっていて、全体が撮れなかったんで、ブロックごとにさらしていきますー。
 最初にことわっておきますと、整理したの……?っていう雑さですし、ほとんどカバーかかってるので面白くないです!
 中身はミステリー・ファンタジーラノベで8~9割くらいです。

上半分

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上はリピート頻度の高い文庫本を中心に置いてます。ハリーポッターが置いてある段までが上段です。

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上段は、あいうえお順、作家ごとに仕切りを作って並べてあります。仕切りは絶対欲しい!と思ったんですけど、本当に本棚用の仕切りを買おうと思うと業務用のお高いやつになってしまうみたいで、なかなか難しいんですよ。
そんなわけで雑に手作りコース。

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仕切りは100均グッズと家に埋もれていたメモ帳&ポストイットで作ってあります。もろもろの雑さはスルーして下さいw
100均で買い込んでいろいろ試した結果、A6サイズのハードタイプのカードケースが本棚の仕切りにぴったりで、見つけたときはこれだ!!!と地味に感動しましたw
私は手書きで作っちゃったんですが、PCで印刷したりするともっとそれっぽくなるんじゃないかなと思われます。
カードケースはこういう感じのやつ。

コクヨ/ハードカードケース A6 20枚/クケ-3016

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価格:1,190円(税込、送料別)


下半分(右側)

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右側の一列は文庫本のスペースで、文庫本サイズすれすれの位置に棚を置いてあります。きつきつに詰めてむりやり5段作ってます。上の取り出しやすいところには小説を置いてあるんですけど、こっちにはエッセイとかちょっとまじめな感じの本とか、ラノベとか、かなり雑多に入ってます。
下半分は上より奥行きがあり、前後に文庫を置けるようになっています。
これは後列のみ並べた写真です。

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前後に置けるとは言え、前列を普通に並べてしまうと後ろが全然取り出せなくなっちゃうので、前列は細長いカゴにいれて取り出しやすくなるようにしてあります。

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カゴに入れている分はこんな感じで、冊数の多い作家さんごとにまとめてあります。
このカゴも100均。底のサイズが文庫本の幅にぴったりなものを選んであります。

下半分(左・中央)

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下段はずーっと昔に読んでいた児童書が半分を占めてます。青い鳥文庫とか懐かしくないですか?笑
もらい物の本なんかもありますし、一番思い出深いコーナーだったりします。棚の大きさは上から順番に、ノベルス(講談社BOX)・文庫・小さ目ハードカバー・ハードカバーサイズです。

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こっちにも前にカゴを置いて完成です。
こちら側のカゴには、買ったばっかりで次読む本とか、棚とサイズが合わなかった新書なんかをまとめて入れてます。

おまけの本棚グッズ

コミック

コミックは本棚に入る余地がないので、ストッカーに入れて棚にしまってます。これもそろそろ溢れそうなのでどうにかしないといけないやつです。

コミック本ストッカーCMS-23ホワイト/クリア

コミック本ストッカーCMS-23ホワイト/クリア
価格:4,060円(税込、送料込)

雑誌

今年はかなり雑誌が増えてしまったので、別の部屋に置いてあったサブの本棚を2つ目の雑誌棚にしました。
パンフレットなんかも一緒に並べてます。
ちゃんと収納場所考えなきゃなんですが、とりあえずカラーボックス万能!

カラーボックス 3段

カラーボックス 3段
価格:1,680円(税込、送料込)

ブックカバー

本を買うと必ずブックカバーかけてもらいます。書店によって紙質が違うのですが、私はくまざわ書店のつるんとした紙質が好きです。東京堂書店も好き。ここは揃えてる本も面白いです。
書店でかけてもらったカバーがへたってきたら同じような紙製のものを自分で折ってかけたりしてます。
マンガはほとんど外で読まないので最近は透明カバーかけてます。透明カバーはコスパもいいし、あんまりへたってこないので使いやすいですねー。



本棚もちょっと手をかけてみると結構使いやすくなりますし、気軽に本読みたくなりますよー。
100均でウロウロしながら手が伸びやすい棚作りを考えるのも意外と楽しいですw

そんな私の本棚なのですが、今年はいよいよ本があふれてしまいました。
整理が全部終わったら小さ目の段ボールひと箱ぶんくらいの本とさようならすることになりそうです。
寂しいなぁ。

双眼鏡に一万円出してみたら、コンサートがもっと楽しくなった

 今日は2013年一番買ってよかった物として、数ヶ月前に買った双眼鏡の話をしたいと思います。
 数千円のお手頃な双眼鏡から、少しステップアップしてみようか迷っている方の参考になれば幸いです。

★現在使っている双眼鏡について

 私が使っているのは、Vixenのアトレックスです。

[asin:B000T14T7A:detail]
倍率*1:8倍
口径*2:25mm
実視界*3: 7°
明るさ*4:10
重量:360g
アイレリーフ*5:18mm (ハイアイポイント((アイレリーフ15㎜以上のもの)))
※防水機能

http://www.vixen.co.jp/bino/atrek.htm

 Vixenはあまり聞き馴染みがない企業名かもしれませんが、双眼鏡の中ではかなり有名なメーカーです。
 私は10×25を使っています。倍率の選び方については、一番最後にまとめて書いてありますが、ドーム・スタジアム規模で使う方以外は8倍が断然おすすめです。あとは好みになります。


 これを買ったのは、今年の9月のことでした。お値段なんと一万円!
 コンサートや舞台にはひょいひょいお金を出す私ですが、その時はかなり悩みました。
 本当は5000円前後のものを買うつもりでしたし、お金がない私にはなかなか痛い出費です。
 悩みながら何回も家電量販店で双眼鏡を見比べ、最終的に購入を決めました。

※双眼鏡選びに使ったリンク&大まかなポイント

 用語集までつけると長くなりすぎるので、詳しくは下記のリンク等を読んでくださればと思います。
★用語に関して詳しいリンク
http://www.binoclub.net/index_terms.html
http://www1.bbiq.jp/nikoncamera/bino/glossary.html

★選び方や注意点について詳しいリンク
http://wiki.livedoor.jp/hosei_astro/d/%c1%d0%b4%e3%b6%c0%a4%ac%cd%df%a4%b7%a4%a4
http://www.binoclub.net/index_choice.html


 これらの内容を踏まえつつ、ざっくりまとめてみます。
①安い双眼鏡は買わない
 双眼鏡はわかりやすく値段と性能が比例するんですよね。なので、2~3万は出さないと、との声もありますが、おおむね希望小売価格5000円超が最低ラインの目安になりそうです。安めの双眼鏡を買いたい方は、記事後半で紹介する実売価格5000円代あたりから選んでもらえるといいかなと思います。

②選ぶなら低倍率のもの
 同じモデルでも低倍率の方が双眼鏡の性能が高く出ます。手ブレも低倍率になるほど気にならなくなります。
 ※倍率の目安は、観劇なら3~8倍、コンサートなら8~10倍

③口径は20~30㎜のものを
 口径が大きいほど性能が上がりますが、口径が大きいほど手ブレが大きく感じられます。手持ちならMAXで30㎜かなと思います。

④実視界は8倍だったら6°以上、10倍なら5°以上
 それくらいあると、覗いたときに視界が広々と感じられます。
 
⑤重量は400g以内がおすすめ
 200gまでは軽く感じますが、200gを超えるとやや重く感じはじめます。片手でも使えて疲れにくいものを選ぶなら400gが限界。

⑥メガネの人はハイアイポイントのものを
 メガネを使っている人はアイレリーフ15㎜以上のものを選びましょう。あと、女性でマスカラがつくのが気になる方もハイアイポイントのものがおすすめです。

 もとに戻ります。

双眼鏡購入の決め手

 
 5000円代のものと何が違うかというと大きく3つです。
①視界の広さ
 これが一番の決め手でした。前の双眼鏡はかなり視界が狭く、見たいものを探せなかったり、見落としたりしてしまっていて、結果的に双眼鏡を使わなくなっていきました。その反省もあり、そこそこ視界が広いものを求めていました。
 特に10倍の双眼鏡はあまり視界が広いものが見当たらず、その中でこれは格段に見やすいなと感じました。

②レンズから見たときの質感
 これもかなり違いました。同じ見えるでも、こちらは生々しく見えます。色が鮮やか。Blu-ray画質みたいなものだと思います。
 レンズの質感の違いは、家電量販店で見比べていた時よりもコンサートで使った時の方がはっきりわかります。
 それほど広さもなく、明るい家電量販店では、お手頃価格のモデルでもかなり見えるのであまり差を感じないかもしれないですが、コンサートで使ってみると臨場感が全然違います。

③ピントの合わせやすさ
 ピントを合わせるリングが大きいので小さい動作でピントを合わせることができる。まあこれは決め手にはなりませんでしたが、一瞬の仕草をくっきりに見たい私にとっては意外と嬉しい機能でした。

 視界の広さとレンズを通した時の質感の違い、その二つが最終的な決め手になりました。それに防水だったので、一個持っているとだいたいどの場面でも使えて便利かなと。

 あと店員さんに、価格の違いがどこにあるのかと聞いたところ、「双眼鏡の見やすさは使っているレンズの質で決まり、いいレンズほど高くなります」との返答があり、その身も蓋もない感じに、かえって、「ならお金出してみるか」と後押しされたりしました笑
 店員さん曰く、数値で出ているスペックよりも、レンズがよっぽど重要だそうです。コーティングの違いなんかが価格に比例し、それが見え方の決定的な違いになるとのこと。
 私が買ったものも、スペック的にはあまりよさそうに見えないのですが、覗いてみると良いんですよね。確かに……となんだか納得でした。

3ヶ月使ってみた感想

 いやー、双眼鏡ってちょっとお金出すとすごいんですね。
 どこを見ているかわからなくて見たいものを見逃した!とかピントはあってるはずなのに薄らぼんやりしていて見えない……とか、これなら双眼鏡なくていいわ!って双眼鏡にイラつくことがほとんどないのです。
 ていうか、これまで要所要所にしか使わなかった双眼鏡を、ものすごく使ってる。なんなら、半分くらい野鳥の会*6してます。ダンスも細かーく見えるし、メンバーの絡みなんかもばっちり。その日その会場で起こっていることはほぼほぼ把握できるのし、好きな時に好きな人を追えるコンサートは超楽しいです!!!

 重ねてになりますが、なぜか双眼鏡で見ると、裸眼+コンタクトよりなぜか質感がリアル。
 レンズを通しているはずなのに、本当に手で触れられる距離にいるみたい。これ使ってから、双眼鏡越しのアイドルの姿に崩れ落ちる人の気持ちがよくわかります。私も何回か1Fスタンドに向けられた輝くような笑顔に崩れ落ちたよね。私2Fにいるのにさ……。

 あと、私はこれでバンドを見るのも好きです。純粋にうおー!プロすげー!!!ってなります。手元見ると超絶うまいのが素人目にもよくわかります。面白いです。
 コンサートと関係ないですが、天体観測にもちゃんと使えます。満月のときに月を見てみたら、クレーターまで見えて楽しかったです笑

 そもそも、私の場合、視力に関しては、近視で乱視という二重苦なので、基本的になんとなくぼんやりした世界で生きてるんですね。
 くっきり見えるという一点でもう幸せだし、もうこのくっきりはっきりした景色を手放せないなと思ってます。
 なんで早く買わなかったんだろう!

※一万円の双眼鏡のデメリット

 とはいえ、この双眼鏡にもデメリットはあります。
 簡単に言えば、大きくて重くてゴツいのです。
 というか、大きいからよく見えますし、大きいから重くなるんですね。
 特に重さは、片手がペンライトでふさがっている私には結構なネックになりました。

 たとえば、私が当初購入を検討していた5000円代の双眼鏡は、だいたい重量が200g以内で女性でも片手でらくらく扱えるものばかりでした。
 一方、こちらは重量が370g。5000円代の双眼鏡の約2倍の重さです。
 コンサートが3時間と考えると、370gというのは片手で扱えるギリギリの重さですし、首にぶら下げるにもギリギリの重さだと思います。370gは持つとそうでもないですが、首にかけると結構重く感じます。
 大きさも1.5倍くらいにはなると思いますし、デザインも5000円代のものに比べると無骨といいますか、しっかり双眼鏡です。
 
 ですので、万人に私が買った双眼鏡がおすすめだとはいえないのですが、デメリットを踏まえても私は本当に買ってよかったと思っています。一万円前後のプチリッチな双眼鏡の中では価格・スペック・デザイン*7ともに結構バランスが良いと思います。

★まとめ

一万円の双眼鏡を買った感想としては、タイトル通り、コンサートやら舞台やら、何かを観に行く時にどうせなら双眼鏡にちょっぴりお金をかけてみるともっともっと楽しくなるよ!ってことかな。
 あと私の場合、普通なら遠いと感じがちな天井席だって、双眼鏡持ってたらむしろ楽しみになるとか、意外な方向でポジティブな変化がありました。天井席は全体を見渡せて素早く観察に移れるので、むしろ気ままに見たいものを見るには絶好の席なんですよねぇ。笑
 そういう小さい気持ちの変化も含めて、双眼鏡一つでコンサートの充実感が格段に変わったと感じています。

 双眼鏡選びについてまとめるなら、上と少し違って価格じゃなくとにかく自分に合った双眼鏡を選ぶのが一番ってことになります。
 私にとっては最高でも、ほかの人にとっては使いにくいし無駄遣いってこともざらなジャンルだと思います。

 いくら性能が良くても重いのは絶対に嫌とか、大きすぎるのは嫌とか、何かしら譲れないポイントがあると思うのでそこは譲らずに、いいところも微妙なところも比較検討しつつ、自分の使い方や条件に合った双眼鏡を探すのが一番です。

 でも、もしも迷った時は、ちょっぴりお金をかけてみてもいいんじゃないの?って思ったし、私が好きで好きでたまらない時間を楽しむために、お金をかける価値のあるアイテムだと感じています。



★今回紹介した双眼鏡

 口径:25mm
 実視界:7°
 明るさ:10
 重量:360g
 アイレリーフ:18mm(ハイアイポイント)

 倍率:10倍
 実視界:5.5°
 明るさ:6.3
 重量:360g
 アイレリーフ:18mm(ハイアイポイント)
http://www.vixen.co.jp/bino/atrek.htm


 この先は、5000円~10000円くらいの初心者におすすめの双眼鏡リストと、いくつかの会場で10倍の双眼鏡を使った時の感想になりますので、よかったら双眼鏡選びと倍率選びの参考にしてください。


おすすめ双眼鏡リスト

 今回ご紹介したものとほぼ同スペック・同価格帯の他社製品と、5000円前後のお手頃価格のおすすめ双眼鏡です。

★Vixenアトレックスとほぼ同スペックの製品

 口径:25mm
 実視界:6
 明るさ:9.8
 重量:260g
 アイレリーフ:15mm(ハイアイポイント)
 価格:7000~9000円
※防水機能


 倍率:10倍
 実視界:6.5°
 明るさ:6.3
 アイレリーフ:12mm
主な仕様 8x25 WP II / 10x25 WP II | 双眼鏡 | オリンパス:カメラ、オーディオ、双眼鏡

 10倍の双眼鏡を探している方には特におすすめです。視界がVixenアトレックスより広く、重さも260gとかなり軽めです。女性の方が持ちやすい製品だと思います。

 口径:25mm
 実視界:8.2°
 明るさ:9.6
 重量:300g
 アイレリーフ:10mm
 価格:7000~8000円(目安です)
※防水機能・折りたたみ式

 倍率:10倍
 見掛視界:6.5°
 明るさ:6.3
 アイレリーフ:10mm
ニコンビジョン

 覗いた時の感動はVixenのほうがありましたが、こちらも十分見やすかったです。防水型で折りたたみもできるので、スポーツ観戦やアウトドアにもカジュアルに使えそうな印象でした。

 口径:24mm
 実視界:6°
 明るさ:9
 重量:220g
 アイレリーフ:12mm
 価格:16000~18000円
※防水機能・折りたたみ式

 倍率:10倍
 口径:28mm
 実視界:5°
 明るさ:8
 重量:245g
 アイレリーフ:12mm
http://www.vixen.co.jp/bino/newapex.htm

 お値段がグッと上がってしまうのですが、アトレックスと同じようなスペックと200g代の軽さを兼ね備え、しかもコンパクト。いいとこどりの双眼鏡です。予算外だったので買えなかったのですが、私自身もかなり欲しかった製品です。


★5000円代のお手頃な双眼鏡

 安いという他にも、持ち運びに便利なサイズだったり、重量も200g程度だったりと、特に女性には向いている価格帯かなと思います。個人的には、8倍のものだったら、5000円代でもかなり満足できるかなと感じました。

 口径:21mm
 実視界:6.2°
 明るさ:6.7
 重量:210g
 アイレリーフ:13mm
 価格:5000~6000円

 倍率:10倍
 実視界:5.0°
 明るさ:4.4
 アイレリーフ:9.5mm
タンクローR|双眼鏡・スポッティングスコープ | RICOH IMAGING

 迷ったらタンクロー、と言われるくらいに人気も高い定番商品。男女問わないデザインですし、これを買えば間違いない、よくできた製品だと思います。

 口径:21mm
 見掛視界:6.4°
 明るさ:6.9
 重量:170g
 アイレリーフ:11mm
 価格:4000~5000円
主な仕様 8x21 DPC I | 双眼鏡 | オリンパス:カメラ、オーディオ、双眼鏡

 倍率:10倍
 見掛視界:5.0°
 明るさ:4.4
 アイレリーフ:11mm
主な仕様 10x21 DPC I | 双眼鏡 | オリンパス:カメラ、オーディオ、双眼鏡

 こちらもド定番。スペックは最初のものとほぼ同じ。若干軽めです。こちらも見やすく、扱いやすいモデルです。好みを選ばないデザインですし、家族で共有するにもいいかなと思います。

 口径:25mm
 実視界:6.3°
 明るさ:9.6
 重量:300g
 アイレリーフ:18mm(ハイアイポイント)
 価格:5000~6000円

 倍率:10倍
 実視界:5.0°
 明るさ:6.3
 アイレリーフ:17.5mm(ハイアイポイント)
http://www.vixen.co.jp/bino/arena.htm

 これはもう殿堂入りモデルですね。品薄だと値上がりしますが、たいてい5000円前後で購入できます。
 レンズが大きい分、重量が300gとやや重くなりますが、スペック的にはイチオシです。

 口径:21mm
 実視界:6.4°
 明るさ:7
 重量:170g
 アイレリーフ:11mm
 価格:4500~5000円

 倍率:10倍
 実視界:5.0°
 明るさ:4.4
 アイレリーフ:11mm
http://www.vixen.co.jp/bino/arena.htm

 逆に、軽さやデザインにもこだわって持ちたいなら、同じアリーナでも21口径も良いかもしれません。8倍はピンクとブルー、10倍はグリーンと色も可愛い感じです。重量170gは軽くて扱いやすいです。女性におすすめ。6倍もあります。6倍は観劇に使いやすいと思います。

 口径:21mm
 実視界:6.3°
 明るさ:6.8
 重量:210g
 アイレリーフ : 11mm
※防水機能・折りたたみ式

 倍率:6倍
 実視界:7.3°
 明るさ:12.3
 アイレリーフ:11mm
http://www.vixen.co.jp/bino/arena_h.htm

 アリーナシリーズの新作。カラーバリエーションがピンク、紫、イエロー、青、緑と豊富。女性向けのポップなデザインで、メンバーカラーを持ちたい人にも向いているかもしれません笑 防水機能付きで折りたためて、5000円強なので、野外用のサブの双眼鏡としても使えるかなと思います。防水機能がいらないなら元のアリーナシリーズの方がいいと思います。10倍はなく、6倍と8倍のみです。

番外:防振双眼鏡

 アイドルファン界隈で大人気の防振双眼鏡。これも意外と並べて検討されている方が多いんじゃないかと思うので書いておきます。
 お値段はグッと跳ね上がって、4万円弱~10万円強。
 簡単に言えば、手振れを止め、対象がぶれずにくっきり見える機能が付いた双眼鏡です。視界に酔わない、目が疲れにくいなどの効果もあるそうです。
 防振機能を抜きにしても、レンズ自体も質が良く双眼鏡としても上位クラス。最高画質で自分が見たいコンサートを見られる!と評判です。確かにすごくいい物なのですが、重くて両手を使わないと使いづらいため向き不向きが分かれます。
 私も結構真剣に検討したんですけど、コンサートはペンライト振りたい派ですし、さすがに片手で使うには厳しい製品だったのでやめました。
 お手頃なモデルは人気が出過ぎて欠品・品薄・メーカー取り寄せが続いている状態で、Amazonでもかなり高騰しています。

 相場の4万円代で買いたい場合は、入荷待ちで手元に届くのが数ヶ月後になるようなので早めに注文するに越したことはないです。
 さっき楽天で調べた感じだとここが一番早そうでした。


各会場の見え方

 3か月でVixenアトレックス10×25を使った会場での見え方をだいたい書きだしてみました。
 チケット運の関係で会場後列からの感想に偏って申し訳ないですが、良かったら倍率選びの参考にしてください。

★東京ドーム

アリーナ
・メインステージは双眼鏡いらず。双眼鏡を使うと顔がドアップで見られるのでそれはそれでおすすめ。
・センターステージまでは表情までばっちり。
・バックステージは角度の関係でそもそも見にくい。見えれば人の判別と仕草ははっきりわかる。表情は少し辛い。

1Fスタンド
・メインステージは顔立ちまでだいたいわかる。細かいダンスのステップなんかもはっきりわかる。
・センターステージは表情もばっちり。
・バックステージは10倍だとやや近すぎるかも。席によっては全員が入らないことも。代わりに表情はアップで見られる。

2Fスタンド
・メインステージは動きはわかるが、表情ははっきり見えない。
・センターステージは表情もばっちり。
・バックステージはステージ全体がきっちり収まって見やすい。もちろん表情もばっちり。

★帝国劇場・日生劇場

 二階席でも細かな仕草、表情までばっちり見える。
 一階席だとやや近すぎる気もする。が、バックの顔を確認するならこのくらいあってもいいと思う。

日本武道館

 スタンド一番上から見るとちょうどいい。ダンスも全身が入るし、表情もばっちり。
 アリーナだと全体を入れるにはやや近いかもしれない。

劇団四季劇場『海』

 最後列で観劇。ステージもかなり視界に入っていて見やすい。細かい表情や衣装やセットの質感もきちんと分かる。
 10倍の双眼鏡でも後列ならかなり見やすい。

神奈川芸術劇場

 3階席から見ても、セットに置いてある写真の細部まではっきりわかる。
 ステージの半分くらいは入るので特に問題はない。表情もばっちり。


 私の場合、アリーナ・スタンド問わず、ドーム規模だと10倍あってよかったという感想です。やっぱり10倍でもギリギリかなと感じました。
 逆に、劇場で前の席だと10倍を使うと大きく見えすぎてしまうので、やはり舞台を見るにはあまり向いていないなと感じました。

 10倍の双眼鏡がきちんと活きる場面は、ドーム規模の大きい会場か、劇場のかなり後列から見るときくらいだと思います。私は舞台を観るときに、あえて安くて遠い席のチケットを買ったりするので、結構使い道があるんですけど、普通はあまり活躍の機会がないかも。
 ドームで一番遠いステージにいるときはメインモニターを見る、と割り切ってしまえば、8倍の方が性能も良いし使い勝手もいいんじゃないかと感じます。

 最終的には優先順位の問題になってしまいますが、本当は、倍率違いのものを会場によって使い分けることができれば一番いいかなぁと。


 というわけで、意外とコンサートの満足度を左右する双眼鏡についてでした。
 詰め込みすぎたので読みにくかったかと思いますが、参考になれば幸いです♪

*1:10倍だったら、100メートル先にいる人があたかも10メートル先にいるような大きさで見える(参照:http://www.binoclub.net/index_terms.html

*2:口径が大きい程たくさん光を集められる。車で言うエンジンのようなもの(参照:http://www1.bbiq.jp/nikoncamera/bino/glossary.html

*3:見える範囲

*4:数値が大きいほど集めた光をうまく使える。車でいう燃費。(参照:http://www1.bbiq.jp/nikoncamera/bino/glossary.html

*5:詳しくはこちらを(http://ifs.nog.cc/binoculars.at.infoseek.co.jp/seinou4.htm

*6:ひたすら双眼鏡を覗いて楽しむこと

*7:ジャニーズ等の双眼鏡が普及している場所以外でも大げさになりすぎず使えるくらいのデザイン、という意味の良さ

声優ライブ初心者がおすすめする、初心者が失敗しないためのサイリウム・ペンライトガイド

声優さんの出演するライブやイベントもサイリウムやペンライトを持参するのが半ば必須になってきています。使い捨てのケミカルライトにするか、公式ペンライトにするか、はたまたフルカラーペンライトにするかなど選択肢が多くて迷う方もいらっしゃるんじゃないかと思います。
 さっきのライブ感想のおまけで、サイリウムやペンライトについて調べたことと、同じ初心者として実際に使ってみての感想を両方残しておきます。


 まずは結論から。
★イチオシ

・フルカラーペンライト

キングブレードX10II スモーク

キングブレードX10II スモーク

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 テッパンのフルカラーペンライト。特に女性が多いライブだと冗談抜きで8割くらい持ってきていると思います。驚異の普及率。操作も楽ですし、ライブの充実度、コスパの良さも含めて初めて買うならこれで決まりでしょう。ケミカルライトじゃないと情緒がない!とかも言われますけど、自分の経験を振り返って、ケミカルライトオンリーの時とフルカラーペンライトを持っている時を比べたときに、フルカラーペンライトを持っているときの安心感が段違いだったんですよね。そんなわけであまりライブ慣れしていない方にはフルカラーペンライトがイチオシです。


★おすすめ

・普通のケミカルライト数本
 あまりライブに行くつもりのない方で、頻繁に色を変える必要がない場合はケミカルライトをおすすめします。なにより一本の価格が安いので学生でもカジュアルに楽しめるのがいいです。

・公式ペンライト(+普通のケミカルライト)
 公式ペンライトの色にもよりますが、公式ペンライトとケミカルライトを合わせてピンクまたは赤・白・青の3色をそろえておくとさらに楽しめるかなーと。公式グッズなので記念にもなりますし、無難は無難ですが、ツアー中1~2公演くらいしか行かないのであれば一番高くつくのが公式ペンライトだと思います。


★+αで楽しむなら……

・超高輝度のケミカルライト or 明るめのペンライトを併用
 いわゆるウルトラ○○や大閃光シリーズや、キングブレードのMAXスーパーチューブシリーズ。明るくて目立つので盛り上がりたいとき、盛り上げたいときに。使う場面がある程度決まっているので、使いたいなら下調べしてから使うと無難。
 まあ初ライブならあんまり背伸びせず、次の楽しみにとっておいてもいいのかなーと思います。


 という感じです。結論は至って普通です。笑 
 この先は、フルカラーペンライトの選び方や初心者向けの使い方について書きつつ、ケミカルライト・単色ペンライト・公式ペンライトについてざっと触れていこうと思います。




●フルカラーペンライト
 一本で複数色以上の色を出せるタイプのペンライト。
 ライブ&サイリウム初心者なら、フルカラーペンライトを一本買っておけば十分です。
 操作が厄介そうだったり、色を変えるのにまごついてしまうイメージもありますが、ライブ中の操作は進むと戻るボタンを押すだけで簡単に色を変えることができますし、後述するメモリー機能を使えば色を変える際にまごつくこともありません。
 価格は3000円程度で、使い捨てのケミカルライトに比べると高く感じますが、電池式のため複数回ライブに行くのであればこちらの方がコスパが良いと思います。声優さん関連だけでなく、女性アイドルのコンサートなんかでもすごい普及しています。大きさのわりに軽く電池込みで100g弱、グリップも細身、荷物もすっきりまとまるのでどこに行っても大人気です。
 フルカラーペンライトの2強はキングブレード(通称キンブレ)カラフルサンダー(通称カラサン)です。いずれかを選べば失敗はないです。

 
共通機能は
・メモリー機能搭載で色数・色順を自由にカスタマイズ可能
・電池交換後もメモリー機能を維持
・リバース機能搭載で順送り・逆送りが可能
・単4電池式
エネループ対応


 キンブレ10Ⅱは15色にカラーチェンジ。カラサンよりも若干軽め(とはいえそれほど差はありません)。

キングブレードX10II スモーク

キングブレードX10II スモーク

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 カラフルサンダー220は17色にカラーチェンジ。さらに、キンブレにない機能が2つ。
◎通常モード&カスタムモードの切替が可能
◎明るさの切り替えが可能

 

 あと、キンブレ・カラサンの半額ほどで買えるフルカラーペンライトもあります。
 こちらはブースターモードといって明るくできるモードがついています。ただし、発色に色ムラがあったり、フリッカー(ちらつき)があるため、長時間使用すると気分が悪くなる場合があるそうです。そんなわけで、個人的にはキンブレまたはカラサンを推奨します。


★メモリー機能を使った初心者向けのカスタマイズ
 15色や17色もあってもったいない気もしますが、可能ならば思い切って色味を減らすカスタマイズがおすすめです。
 赤→青→白→緑→オレンジ→黄色→紫→ピンク
 とかの並びにして、各色発色が良い好みの色を選べば十分だし、操作も楽かなーと。たくさん色があってもどの緑にしようとか無駄に迷ったりするので笑、それならいっそ色を減らす方がストレスがなくていいです。色味を半分くらいに減らせば一周するのも早いのでさくっと好きな色に変えられます。
 
 色の順番はなんでもいいんですけど、赤→青→白の並びだけは固定がおすすめです。アガる曲やロック系は赤、バラードは青や白がテッパンなので、他の色よりも使う頻度が高いため固めておくと便利。赤青白以外で、使用頻度の高い色をラストに覚えさせておくと逆送りですぐ変えられるのでさらに便利です。

 あと色順を覚えたり、色順を書いてグリップに張っておく人もいるそうですが、8色だったらそこまでする必要はないです。ただ、赤青白+使用頻度の高い色だけは並びを覚えておいてすぐ変えられるようにしておくとちょっと楽です。


★フルカラーペンライトの選び方
 正直、今のところ17色どころか15色すらフルで使う場面が見当たらないので、色の数はどっちでもいいかなぁという印象です。

 とはいえ、色数以外にも、スペック的にはカラサンが優勢です。特に明るさの切り替えができるとMC中に省エネにしておくことができていいですね。また、カラサンはカラーチェンジが直感的にできるデザインなのも好評。そんなわけで、あまりこだわりがないのであれば、カラサンを選ぶといいのかなーと思います。

 一方、キンブレはデザインがおしゃれですし、なめらかなグリップなので握りやすいです。あと、底面に電源とカラーチェンジのボタンが集中しているので、特に手元を見る必要もなく片手で全部の操作ができるのが良いところです。まあ、操作が楽な反面、手元を見ないのでカラーチェンジのボタンがどっちがどっちかわかりにくく、どちらかにシールを張るなど目印をつけないとまごつくので一長一短ですが。また、キンブレはなぜか女性人気が高め。私もキンブレ使ってますけど、カラサンの機能はなければないで特に不満も不便もないし、何回か使っていますがとりたてて欠点もなくよくできています。

 あとは、メーカーによって発色が違ってくるので(特に白が顕著)、スペック、デザインに加えて発色の好みで選ぶ形になります。
 また、どちらの商品もライトの周りの筒状のケースによってマットな色味だったり、ラメ感があったりと発色が変わってきます。
 ちなみに、キンブレはシャイニング(明るさ重視)・スモーク(発色&マット)・スーパーチューブ(スモークより発色重視&小さ目)、カラサンはキラキラ(ラメ)とホワイト(マット)があります。

 また、電池に関してですが、キンブレの場合、はじめに入っていたアルカリ電池で3時間×2公演は余裕で持ちます。調べた限りだとカラサンも2公演は余裕のようです。公式によると3~10時間とあるので2公演に一回は入れ替えた方が安心かなーと。
 アルカリ電池をこまめに変えるのはもったいないなーという方は、エネループを使って早め早めに入れ替えていくのも手だと思います。アルカリ電池だと最初はかなり明るいものの電池の減りに合わせて輝度が落ちるのが難点ですが、エネループだとそういった現象はなく比較的高輝度のまま安定するようです。ちなみにキンブレもカラサンも単4電池3本で動きます。
 
[asin:B00C48V5JQ:detail]
[asin:B00C496DJM:detail]
 単3も単4も充電できる充電器+単4電池4本のパックで2500円程度なので、現段階でエネループを使ってないよーという方にはこちらがおすすめです。



●ケミカルライト
 いわゆる、ポキンと折って振ると発光する使い捨てのサイリウムサイリウムと聞いて一番に思い浮かぶものだと思います。ドンキホーテなどで売っていて一本100~200円ほど。たまに発光しない不良品があるので多めに用意すると良いです。
 ケミカルライトには2種類あり、1つは電池式よりも暗い代わりに10時間ほど発光するタイプ。こちらがベースで使うケミカルライトになります。たいてい100円~購入可能。振れば振るほど暗くなるので、明るさが気になる方は同じ色をもう一本用意しておいて追加するといいかもしれません。ダイソーなどでも売っていますが、発色や発光時間を考えるとちょっと高めでもルミカライトの6インチがいいかなーと思います。
[asin:B001H5IYXC:detail]

[asin:B000QTFPNC:detail]
[asin:B001H5H7K8:detail]
 ネットで買う場合、ケミカルライトは楽天の方が安いかもしれないです。

 もう1つは電池式よりもはるかに明るいけど、5分ほどでほぼ発光が終わるタイプ。こちらは200円前後で購入可能。よくサイリウムの色指定でUO(ウルトラオレンジ)など、色名の前にウルトラと表記されているものはこういった超高輝度のタイプです。盛り上がる曲で使う特殊なケミカルライトです。良く使われるのはオレンジ、レッド、ホワイトあたり。オムニグローのウルトラ○○シリーズが特に有名ですが、ルミカライトの大閃光シリーズもあります。
 とはいえ最近は、超高輝度のケミカルライトを使わず、これらと匹敵する明るめの単色ペンライトを使う人も増えています。繰り返し使うなら、ペンライトタイプをおすすめ。

[asin:B004382QNE:detail]

[asin:B00DZG0GKU:detail]
 こちらも楽天の方が安いかな。


 他にもブレスレットタイプなどもありますが、武道館では私の周りでこれをつけている人は見ませんでした。前にスタンディングライブに行ったときは使っている人も多かったですが、そこでもサブ扱いだった印象です。
[asin:B00576FX3G:detail]

 ケミカルライトはあまりライブに行く機会がない人と、単色(もしくは数色)しか振らないと決めているのであれば安くあがるのでおすすめです。難点をあげるのなら、普通のケミカルライトは色が暗いところ、準備が面倒なところ、使い捨てになるところですね。ライブごとに色と本数を決めて買いに行くのちょっと億劫なのと、荷物がごちゃごちゃしがちなので、私のような横着なタイプにはあまり向いていないかもしれません。笑
 あと、ケミカルライトの場合複数色を入れ替えながら盛り上がろうと思うと一気に難易度があがるので、慣れないうちは欲張らずに色を絞っていくほうが無難です。また、ケミカルライト独特の魅力としては、ライブが終わった後もサイリウムの明かりで余韻に浸ることができるところかなーと思います。
 

●単色ペンライト
 ケミカルライトと同じような使用感の細身の単色ペンライト。細いので複数同時持ちにも向いています。明るさも普通のケミカルライトと大差ないようですが、ボタン電池式なので繰り返し使えます。よく使う色をこちらにして、ほかの色をケミカルライトにするなど併用派も多い印象です。
 ネオンスティックとサイリュームクラシックが割と有名だと思います。大電光改は安いものの質は値段相応との評価です。

[asin:B007NTPXNA:detail]
サイリュームクラシック ブルー

サイリュームクラシック ブルー

  • ニホンオムニグロー(Nihon Omni Glow)
Amazon
[asin:B005NM704E:detail]

 フルカラーペンライトと同じようなサイズ&使用感の単色ペンライト。単4の電池式。このサイズを持つのであればフルカラーが断然おすすめですが、特に白は単色だと比較的きれいに発色するものが多いため色味にこだわりたい人には向いています。

LEDルミカ LUMIACE ピンク

LEDルミカ LUMIACE ピンク

  • ルミカ(日本化学発光)
Amazon


 上の製品に明るさをプラスしたタイプがこちら。UO(ウルトラオレンジ)等の、超高輝度のケミカルライトに匹敵するくらい明るい単色ペンライト。最近はケミカルライトよりも、こちらの電池式ペンライトの方が人気な気がします。もう少ししたら完全に移行しそうな予感。
 キングブレードMAXスーパーチューブが代用品として向いているようです。定価が一本2000円くらいなのでコンサート中に出番が多い色であれば、電池式はかなりおすすめです。

King Blade Max Super Tube Orange

King Blade Max Super Tube Orange

  • ルイファン ジャパン(Ruifan Japan)
Amazon


 単色ペンライトは一色当たり1000円弱~1500円程度なのであまり使うメリットを感じないですが、発色にこだわりたい人や一色で十分という人、同時複数持ちをしたい人でライブにそこそこ行くという場合には向いていると思います。やっぱり一番の難点は高いところですね。細身の安いものでも、4色以上買うならフルカラーペンライトの方が安くなってしまいます。
 ただし、単色ペンライトの中でもキングブレードMAX・キングブレードMAXスーパーチューブは、超高輝度のケミカルライトを買うよりお得感があって使える製品だと思います。


●公式ペンライト
 声優さんのライブはもちろんのこと、アニメイベント等でも1500~2000円程度のペンライトを売っている場合があります。
 一見、最も無難な選択に思われがちですが、公式ペンライトを使う人は意外と少なめ
 公式だと色が一色または数色に限られてしまいますし、使いまわしもきかないので、1500~2000円出すのであればフルカラーペンライトの方がいいかなぁと思います。あと、グッズが当日販売&ぎりぎりに会場に着いたりすると公式ライトが売り切れているケースもざらなので、いずれにしろケミカルライトかフルカラーペンライトは用意しておいた方がいいと思います。


 そんなわけで、以上、初心者が思う、声優ライブ初心者が失敗しないためのサイリウム・ペンライトガイドでした。
 まあ、キンブレかカラサンがあればたいてい大丈夫!ってことですね。笑
 ちょっとでも参考になったら幸いです。

声優ライブ初心者が行った宮野真守さんの武道館

 10/4(金)、人生初の声優さんライブに行ってきました~!初めてで宮野真守さんの初武道館なんて場所に行っていいのかなとびくびくしていたのですが、すっごく楽しかったです!
 ライブ自体にぶれない軸があり、曲の世界が歌と演出で丁寧に拡張され、収まるべく場所に曲が収まっていて、かといって独りよがりにもならないバランス感覚もあって……、と改めてエンターテイナー宮野真守とチームマモの実力を思い知った3時間弱でした。
 声優さんのライブには詳しくないので何とも言えないですが、これだけまとまっていてハイクオリティーなライブはめったに見られないんじゃないかと思います。

 見切れ席だったので、モニターとライティングがちゃんと見れなかったのは残念ですが、ステージは真横からとはいえわりと近い距離で観れたのでトータルラッキーな席でした。他にもモニターがばっちり見えるけど、ステージは斜め後ろから見る席など、見切れ席といっても席によって結構状況は違います。ただ、まもちゃんの場合は見切れ席とはいえかなり配慮されている良心的な作りだと感じました。
 以下ネタバレ感想&セットリスト。

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