小骨の欠片

まめかんの日常。

声優ライブ初心者が行った宮野真守さんの武道館

 10/4(金)、人生初の声優さんライブに行ってきました~!初めてで宮野真守さんの初武道館なんて場所に行っていいのかなとびくびくしていたのですが、すっごく楽しかったです!
 ライブ自体にぶれない軸があり、曲の世界が歌と演出で丁寧に拡張され、収まるべく場所に曲が収まっていて、かといって独りよがりにもならないバランス感覚もあって……、と改めてエンターテイナー宮野真守とチームマモの実力を思い知った3時間弱でした。
 声優さんのライブには詳しくないので何とも言えないですが、これだけまとまっていてハイクオリティーなライブはめったに見られないんじゃないかと思います。

 見切れ席だったので、モニターとライティングがちゃんと見れなかったのは残念ですが、ステージは真横からとはいえわりと近い距離で観れたのでトータルラッキーな席でした。他にもモニターがばっちり見えるけど、ステージは斜め後ろから見る席など、見切れ席といっても席によって結構状況は違います。ただ、まもちゃんの場合は見切れ席とはいえかなり配慮されている良心的な作りだと感じました。
 以下ネタバレ感想&セットリスト。



『MAMORU MIYANO SPECIAL LIVE 2013 ~TRAVELING!~』

<セットリスト>

【old JAPAN】
1.Identity
2.WONDER LOVE -remix-
3.Kiss×Kiss
4.オルフェ
5.辻の華
6.Calling

【modern AMERICA】
7.愛の詩~Ulyssesの宴~
8.FOREVER LULLABY
9.passage,
10.THANK YOU(reprise)

【stone AGE】
 高木俊・福山潤梶裕貴も出演のコント映像コーナー

【Future】
11.Legend of Galaxy 〜銀河の覇者
12.ULTRA FLY
13.スーパーノヴァ
14.GOLDEN NIGHT -futuremix-

【Nippon Budokan】
15.UNSTOPPABLE
16.カノン
17.未来

~アンコール~
18.Not Alone
19.Discovery

~アンコール②~
20.J☆S


TRAVELING!」というタイトル通り、ライブのコンセプトは旅。
 オープニング映像であやしげな男が落とした懐中時計を拾ったマモちゃん。その懐中時計によって昔の日本、アメリカ、石器時代、未来、現代と、いろんな場所に時間旅行していくストーリー。

 今回のライブの軸となったのはアルバムのタイトルは『Passage』。これがまた良いアルバムなんですよね~。
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 勘のいい方はお気づきの通り、アルバム自体が武道館を見越して作られており、アルバムコンセプトがライブコンセプトに重なる作りになっています。さらに、このライブでは武道館という節目のライブに向かうマモちゃんの歴史をなぞるというテーマがライブが進むにつれて明らかになっていき、アルバム・ライブで伝えてきたメッセージやストーリーがひいては宮野真守の音楽活動・芸能活動・人生にさらっと重なっていくのが素敵でした。そんなわけで、長年応援されて来たファンの方は余計に感じるものもあったんじゃないかと思います。

 私自身は以前から曲は聞いていたけども、ライブに行ったことも無いので音楽活動をきちんと追えていたわけではないのですが、それでも音楽への思いだったり、バンドメンバーやダンサー、楽曲制作に関わってきた方との信頼関係を随所に感じることができました。

 各個人の見せ場がきちんとある丁寧なメンバー紹介、いきいきとメンバーをいじる姿、ダンサーとの楽しそうな絡み、『passage,』のトラックを作るときのSTYさんとのエピソード、「武道館どう?」と聞くマモちゃんに「武道館初めてなんだけど、初が宮野真守でよかった」と返すバンドメンバー。もちろんお客さんの熱気もすごかった。とにかくどこを切り取っても一つひとつのやりとりが全部あたたかいんだよね。
 そういうのを見ているうちに、たくさんの活動を積み上げて来た結果や、マモちゃんの愛される人柄が、あの空間につながっているんだもんなぁ……とグッと来てしまいました。

 とはいえ、ずっと感傷に浸るわけでもなく、本編ラストで『未来』、アンコール①ラストでメジャーデビュー曲の『Discovery』を歌うという流れがたまらなかったです。時間旅行をしながら、最後に行き着いたメッセージが「未来」だったのがなんだかマモちゃんらしくて幸せだったし、そのメッセージをデビュー曲を歌っていたのも運命的だなぁと。
 そんなわけで、OPのコンセプトとストーリーだけでうわ~!ってなっちゃったんですけど、ライブ中だけでなく、終わったもしみじみとコンセプトの良さが感じられる素晴らしい構成でした。


 お気に入りの演出&ダンスは『愛の詩~Ulyssesの宴~』と『スーパーノヴァ』かなー。番外で高木さん、じゅんじゅん、梶くんも出演したコント映像コーナーと、たかみーがサプライズ登場したウルトラマンコーナー。笑 両方ともむちゃくちゃ盛り上がりましたね。

『愛の詩』はもともとジャズっぽいサウンドで好きだったんですけど、「“CLUB ULYSSES”にようこそ」とゴージャスなクラブのショーをイメージしたセクシーでちょっと怪しげな雰囲気にわくわくしました。あと個人的にイスを使ったダンスがすごく好きなのでそこもツボ。ピンクの燕尾服を着たマモちゃんがステージに映える映える。

スーパーノヴァ』は声もかなり加工してあるしものすごい可愛い楽曲なんですけど、ダンスがつくともっと可愛い。振りがジャニーズでも最近はここまではやらないかなーと思うくらいのぶりっ子系。マモちゃん三十路なんですけど、それでも無理なく可愛いダンスをやり切ってくれるのがさすが!この可愛さは私のボキャブラリーではとうてい説明できないのでDVD出たらぜひ観てください。笑 この曲はサビに簡単な振りがあるんですけど、それも踊るととっても楽しい振り付けでした~。また踊りたい。笑

 あとは『Kiss×Kiss』→『オルフェ』、『スーパーノヴァ』→『GOLDEN NIGHT』の流れはアガりまくりで盛り上がりましたねー。ライブで聞く上松楽曲はほんっと最高!
『Kiss×Kiss』は『Kiss』でペンライト振リあげるのも楽しいし「次はどこかな~?」って言いながら会場中に投げキッスを振りまいてたマモちゃん最高にアイドルでした。笑 『オルフェ』ライブだとびっくりするくらい熱いね。もう会場でペンライト持ってみたら自然とわかると思うんですけど笑、こぶしを突き上げつつ緩急つけてひたすらノれる。
スーパーノヴァ』はさっき書いたように可愛いさMAXのダンス曲で、『GOLDEN NIGHT』も手拍子と振りがあるので盛り上がります。サビで\フッフー!/って言うのがすごーく楽しい。


 ここまで書いていて思ったんですけど、マモちゃんのライブは、ダンス曲、聞かせる曲、一緒に楽しむ曲、お客さんが盛り上げる曲と、曲ごとの役割がはっきりして振り切れている印象ですねー。この詰め込みすぎない潔さのおかげで、曲ごとに空気がガラッと変わるんでしょうね。 

 中でも、マモちゃんは一緒に楽しむ曲の作り方・盛り上げ方が本当に秀逸ですね。振りはあえてものすごく簡単なものにしていて、基本的にリピートなのでステージに釘付けでも動けるようにできています。しかも事前に振り付け動画をUPしてくれるし、当日も簡単にレクチャーしてくれるので、初めてでも大丈夫だから!たくさん楽しんでってねー!って感じの懐の深さを感じました。笑

 あとね、マモちゃんもですけど、お客さんもほんっとおおらかですね。盛り上がるところではめちゃくちゃ盛り上がるし、一体感もあるし、空気も読んでるんだけど、その上でそれぞれの楽しみ方を尊重してくれる感じ。たぶんだけど、みんなマモちゃん(とチームマモ)にしか興味がないんだと思う!笑
 周りが外界を忘れ去って自分と宮野真守の世界に入っていくので、私も2~3曲目にはつられてステージに没頭してました。この、いい意味でマイペースな空気と寛容さが、マモちゃんとマモちゃんファンの魅力かなーと思いました。とにかく居心地がよかった~!!


◆まとめ
 CDで聞いているときは、ビブラートだったり、ファルセットだったり、独特の発声だったりが残りやすく、ちょっと癖のある技巧派な歌い手というイメージもちょっとあったんですよ。だけど、こうやってライブに行ってみると癖があるどころかどストレートな歌を歌うし、一つひとつのスキルもすごく高い実力派だけれどそれ以上にすごく“伝えたい”人なんだなぁと思いました。
 伝えること、ひいては楽しませることに対して、出し惜しみがない。表情も身体も声も演技も、とにかく培ってきたすべてを使って歌の世界を丁寧に広げて届けてくれるし、曲数を絞ってる分一曲一曲が濃厚で本当に見ごたえがありました。

 あとすごくマモちゃんらしいなぁと思ったのが、ライブはしっかり作りこんであるのに、マモちゃんもマモちゃんの世界もナチュラルだったことですね。
 特にマモちゃんのダンスは、マモちゃんそのものみたいだなーと思いました。変にかっこつけようとすることもなく、かといって照れるわけでもなく、力みすぎることもないけれど芯はあって変幻自在。
 私はどちらかというと、ひねったものに面白みを感じがちな人間なんですけど、マモちゃんはど真ん中に素晴らしい投球をしてくれる人なのでとても気持ち良かったです。

 人によっていろんな感想や思い入れがあったライブだと思うんですが、私にとっては心の大掃除、という印象でした。結構大真面目に。笑
 本人が作詞した『passage,』の歌詞で「ありのままを受け入れたなら 変わらないまま変わっていくのでしょう」という部分がとても印象的だったのですが、ライブもほんとその世界なんですよね。その飾らなさがとっても沁みた。3時間のライブが終わって、宮野真守ワールドがすとんと落ちてきて、今もマモちゃんの音楽が心底好きだなぁと余韻に浸ってるくらい沁みてます。笑 
 なんだか宮野真守ワールドに浸ってから、ちょこっと毎日が明るく、軽やかに見えるようになった気がします。『passage,』を作曲したSTYさんが「宮野くんは太陽のイメージ」とおっしゃっていたんですけど、本当その通りの方だなぁと。あと、Twitterにも書いたんですけど、最後の最後までステージいっぱい軽やかに走り回って手を振っているマモちゃんが人懐っこい大型犬みたいでとっても癒されました。笑

 そんなわけで、以上、マモライ初心者でもばっちり楽しめた宮野真守の初武道館でした。しかも初めてなうえ、一人で行ったけどすっごい楽しかったので、一人だしなぁとか迷っている方もほんと心配しなくて大丈夫ですよ~。
 あと、C&Rで「男の子~!」ってところがあるくらい、男性もめちゃくちゃ多いのでそこも気にする必要なし!

 もう来年の春ごろにツアーも決定しているそうなので、興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、まずはアルバム、そしてぜひ一度ライブに行ってみてください。想像している何倍も楽しんじゃってると思うし、終わったころにはすっかりマモちゃんが好きでたまらなくなってるから!笑

 マモちゃんのライブとってもおすすめです♪
 あー楽しかった!!!